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2024年7月15日以降、タイ政府は観光産業 及び 投資やビジネスを促進する経済政策の一環として、外国人の滞在に必要なビザ制度を大幅刷新しました。具体的には以下の内容です。
- ノービザ滞在は 最長90日(60日+延長30日)へ拡大
- デジタルノマド向け DTVビザ は「最長180日 × 5年有効 × マルチプル」
- 富裕層・高度人材向け LTRビザ は要件が緩和され取得しやすく
本稿では、 「90日未満で気軽に滞在したい人」 から 「5〜10年単位で腰を据えたい人」 まで、目的別に最適なビザを選べるよう最新情報を徹底比較。必要書類・費用・申請ステップを表やQ&Aで整理し、 「タイ ノービザ 90日」「DTV 申請方法」「LTRビザ 条件 2025」 といった検索ニーズに応えます。この記事1つで、2025年最新のタイ長期滞在ビザに関する情報がまるごと分かります。
ビザ制度アップデートの概要(2024〜2025年)

2024年7月15日より、観光目的のビザ免除(ノービザ)制度が60日滞在+30日延長に拡大されました。これにより、現在は日本を含む対象93ヶ国・地域からの訪タイ者は最長90日間滞在可能となっています。ただし、タイ政府は2025年3月に、不法就労などを理由にビザ免除滞在期間を再び30日へ短縮する方針を固めています(具体的な実施時期は未定)。
一方、ワーケーションやデジタルノマド向けにはDTVビザが同時期に施行され、1回の入国で180日間の滞在が可能(5年有効で複数回入国可)となりました。さらに、LTRビザ(長期滞在ビザ)では2025年2月に要件が緩和され、富裕層年金受給者やワークフロムタイランド専門家、高度人材のカテゴリが拡大されました。いずれも長期滞在に有効な選択肢となります。
各ビザ制度の詳細

ノービザ(査証免除)
2024年7月15日から、日本を含む93ヶ国・地域の旅客は ビザなしで最長90日(60日+延長30日)滞在できます。短期の視察・ワーケーションならこの制度だけで十分ですが、91日目以降の在留や連続滞在を狙う場合は注意が必要です。
- 滞在日数: ・入国時に60日付与 ・移民局で延長申請すれば+30日 → 合計90日
- 主な要件: ・パスポート残存 6 か月以上 ・延長手続きは 移民局窓口のみ(オンライン不可)
- 延長・ビザランのリスク: ・90日を超える場合は再入国(ビザラン)が必要 ・2025年時点で滞在期間短縮や延長規制強化の動きあり ・中長期滞在は 観光ビザ / DTV / LTR など正規ビザ取得を推奨
DTVビザ(Destination Thailand Visa)
2024年7月15日に新設された DTVビザ は、海外企業に雇用されるデジタルノマドやフリーランサー向けの長期滞在許可です。有効期間5年 / マルチプルエントリーで、1回の入国につき 最長180日+延長180日(1回)まで在留できます。
- 対象と主な要件: ・海外企業勤務・フリーランス・ソフトパワー関連活動者 ・パスポート残存6か月以上・顔写真・現住所証明 ・預金残高 500,000B 以上(約200万円) の証明 ・業務委託契約書やポートフォリオ等でリモートワーカーであることを証明
- 取得手順 ・必要書類を準備(英文翻訳・公証が必要な場合あり) ・在外タイ大使館 / 総領事館または公式 e-Visa サイトから申請 ・承認後、パスポートにビザシール貼付 → 入国 ・180日を超えて滞在する場合はタイ移民局で延長申請(+180日)
- 費用 ・申請料 ¥52,000 ・延長時に 1,900B の追加手数料
- 留意点 ・観光ビザ区分のため タイ国内企業での就労(ワークパーミット取得)は不可 ・長期的にタイで働く場合は Non-B ビザや LTR ビザなど別制度を検討すること
LTRビザ(Long-Term Resident Visa)
「LTRビザ」は富裕層・年金受給者・リモートワーカー・高度専門人材などを対象に、最長10年(5年+5年更新)の居住権と 税優遇・年1回報告のみ といった特典が与えられる長期滞在プログラムです。申請にはタイ投資委員会(BOI)の推薦を受けるプロセスが組み込まれています。
| ビザタイプ | 主な取得条件〈抜粋〉 | 滞在期間 / 更新 | 申請料* |
|---|---|---|---|
| 富裕層 (Wealthy Global) | 年齢制限なし / 総資産 100 万USD以上うち 50 万USD以上をタイ国内投資(国債・不動産 等) | 10年(初回5年+要件再審査で5年延長) | 50,000 B |
| 年金受給者 (Wealthy Pensioner) | 50歳以上 / 年間年金 80,000 USD以上または年金 40,000 USD+タイ投資 250,000 USD以上 | 10年(初回5年+要件再審査で5年延長) | 50,000 B |
| ワークフロムタイ (Work-from-Thai) | 海外企業雇用のリモートワーカー直近2年平均年収 80,000 USD以上※40,000 USD以上でも ①修士号 ②特許保有 ③シリーズA調達 等で可所属企業売上 50 M USD以上(2025改正) | 10年(初回5年+要件再審査で5年延長) | 50,000 B |
| 高度専門家 (Highly-Skilled) | 科学技術・イノベーション分野などの専門家年収 80,000 USD以上(40,000 USD以上+大学院卒等でも可)雇用先:大手企業・大学・研究機関 等 | 10年(初回5年+要件再審査で5年延長) | 50,000 B |
*申請料:ビザ発給時に一括支払い(50,000タイバーツ ≒ 約20万円)。家族帯同者にも同額が必要。
- 10年間のマルチプルエントリービザ(最初5年+5年延長)
- 90日レポートが年1回に緩和 / ワークパーミット免除(LTRカード発行)
- 配偶者・20歳未満の子どもを帯同可(人数上限なし / 同性パートナー含む)
- BOI推薦レター取得後、e-Visa 申請 → タイ入国時にLTRスタンプ貼付
上記4タイプのいずれが自分の収入・キャリアに適合するかを確認し、必要書類(資産証明・年収証明・学位の英訳公証 など)をそろえて申請しましょう。
その他のビザ
そのほかにもタイでは、目的やライフステージに合わせて取得できるビザが多数用意されています。代表的な選択肢をざっくり比較すると次のとおりです。
- 教育ビザ(Non-Immigrant ED)語学学校や大学に通う学生・研修者向け。最長1年発給(就学証明が条件)。就労は週20時間以内など制限あり。延長は在籍証明の継続が前提。
- 就労ビザ(Non-Immigrant B)タイ企業に雇用される場合の標準的なワークビザ。申請には雇用契約書+ワークパーミットが必須で、タイ側の企業協力が前提。
- 退職ビザ(Non-Immigrant O-A / O-X)50歳以上のリタイアメント向け。年金・預金など一定要件を満たせばO-Aで1年、O-Xなら5〜10年(日本・北欧国籍限定)までの長期滞在が可能。
- タイ・エリートビザ会員制プログラムに入会(入会費数十万B〜)すると最長20年間のマルチプルエントリービザとVIP特典が付く富裕層向けオプション。
ケース別おすすめ早見表

滞在目的・年齢・収入水準によって最適なビザは変わります。下表を使えば「自分はどれを選べばいいのか」をひと目で確認できます。
| 想定ケース | イチ押しビザ | 主な理由・補足 |
|---|---|---|
| デジタルノマド / リモートワーカー | DTVビザ | 1回180日×5年有効。海外企業雇用のまま手軽に長期滞在できる |
| 海外からの長期出張・駐在 | LTRワークフロム(5年) or Non-B就労ビザ | タイ法人との雇用関係があるならNon-B+WP。高度人材なら税優遇のあるLTRが有利 |
| 高額収入の投資家・起業家 | LTR富裕層ビザ(10年) | 総資産100万USD以上が要件。長期滞在と税制優遇を両取り |
| 年金生活の退職者(50歳以上) | LTR年金ビザ(10年) or 退職ビザ O-A(1年更新) | 年金80,000USD以上(または40,000USD+投資)。要件を満たさなければO-Aで年次更新 |
| 留学・語学研修 | 教育ビザ ED(最長1年) or DTV | 正規コースならED、短期プログラムやワークケーション型研修ならDTVでも可 |
| 短期旅行・観光 | ノービザ(60日+延長30日) | 90日以内ならノービザでOK。90日超や複数回入国なら他のビザ取得を。 |
ワンポイント・DTV:就労許可は取れないので「海外収入でリモート」が前提・LTR系:10年枠は税制・家族帯同メリットが大きい反面、資産・収入要件が高い・ビザ免除:ビザラン規制が強化中。90日を超えるなら正規ビザへの切替がおすすめ
FAQ:よくある質問7選

Q1:ノービザ(査証免除)で滞在できる最長日数は?
A1:現在、対象93ヶ国のパスポート保持者は60日間の査証免除で入国でき、タイ入国後に移民局で申請すれば30日間の延長が認められます。合計で最長90日間の滞在が可能です(延長審査は移民官の裁量)。90日を超えて滞在する場合は他ビザの取得が必要です。
Q2:DTVビザとは何ですか?要件とメリットは?
A2:DTVビザ(Destination Thailand Visa)は外国人のデジタルノマド・リモートワーカー向けに新設された5年有効ビザです。要件は「海外企業に雇用されていること」「銀行残高500,000バーツ以上」などで、最大180日間の滞在が可能です。5年の有効期間中は何度でも180日滞在できるため、長期的なタイ滞在に便利ですが、タイ国内での就労許可(ワークパーミット)は取得できません 。申請費用は52,000円です。
Q3:LTRビザとは?どんな人が対象ですか?
A3:LTRビザは高所得者・投資家・高度人材向けの10年多次ビザで、4つのタイプ(富裕層・年金受給者・ワークフロム・高度専門家)があります。それぞれ所得や資産要件(例:富裕層は総資産100万USD以上、年金受給者は50歳以上で年金80,000USD以上など)が定められています。2025年2月より要件が緩和され、富裕層ビザの年収要件が撤廃されるなど取得しやすくなりました。10年有効(初回5年、更新可)、申請費用は50,000バーツです。
Q4:DTVビザでタイ国内で働くことはできますか?
A4:いいえ、できません。DTVビザは観光ビザ扱いであり、タイの就労許可(ワークパーミット)は取得不可です。したがってタイ国内の企業で働くことはできず、あくまで海外企業勤務のままリモートでタイに滞在するためのビザです。タイで就労許可のもと就職する場合は、Non-Immigrant Bビザ+ワークパーミット等、別の手続きを検討してください。
Q5:ワークビザ(Non-B)とDTVビザの違いは?
A5:ワークビザ(Non-Immigrant B) はタイ国内企業で雇用され就労する場合に取得するビザです。タイの会社がスポンサーとなり、ワークパーミットが必要です。一方、DTVビザは海外企業に雇用されるリモートワーカー向けで、タイでの勤務先企業は不要です。DTVは申請が比較的シンプルで長期滞在しやすいですが、タイ人雇用下で働くことはできない点に注意してください。
Q6:各ビザで家族も同行できますか?
A6:可能です。DTVビザでは20歳未満の子供と配偶者が同行可能です(要収入・滞在証明等)。LTRビザの場合は配偶者と20歳未満の子供、さらに親族まで幅広く帯同が認められ(人数制限なし)、同性パートナーも含まれます。その他のビザ(就労ビザ、教育ビザなど)では同行家族が限られることが多いので、申請前に確認しましょう。
Q7:ノービザの延長やビザランはオンラインでできますか?
A7:いいえ、ノービザでの滞在期間の延長は移民局窓口での申請が必要で、オンラインでの延長手続きは提供されていません。また、かつて行われていたビザラン(一度出国して再入国し滞在を延長する手段)は、2025年時点では厳しく制限されており、タイ政府も不正行為防止のため滞在延長制度を強化しています。合法的に長く滞在したい場合は、ビザランよりも適切な長期ビザへの切り替えをおすすめします。
まとめ

タイではビザ免除60日+延長30日から、デジタルノマド向けのDTVビザ、富裕層・高度人材向けのLTRビザまで、多彩な長期滞在ビザが整備されています。ご自身の目的・年齢・経済状況に合わせて最適なビザを選びましょう。
本ガイドで示した要件や手続きに加え、滞在費用や生活情報も重要です。例えば、長期滞在前にチェンマイなど主要都市の生活費を知りたい方は、当サイトの「チェンマイで海外ノマド生活を送るための完全ガイド」などの関連記事もぜひご覧ください。適切なビザ選びで、快適なタイ長期滞在・移住を実現しましょう!
※ 本ガイドの記載事項は2025年5月1日時点の情報です。各ビザの最新情報は各国大使館・領事館の公式サイト等でご確認ください。
みっちー
Nomadguide 運営者
東南アジア各国を旅しながら生活する海外ノマド。新卒でフリーランスとして独立し、Webメディアの運営やWebアプリケーションの開発に携わっています。現地での実体験を基に、海外生活に役立つ実践的な情報をわかりやすく発信します。
